【中学生、高校生に読んでもらいたい】成長期に筋トレすると身長が縮む!?筋トレが身長に与える影響を考察

Contents~目次~

「小さいうちから筋トレをしていると、身長が伸びなくなる」
ということはよく言われています。

しかし、これは昔から言われている古い情報です。
今では多くの研究により、たくさんの新しい情報が出ています。

今回はこの言葉のように、筋トレが身長に与える影響を紹介していきます。

そもそも身長が伸びる仕組みは、骨1本1本の両端に「骨端線(こったんせん)」という軟骨部分があり、この部分の骨が伸びることで身長が伸びます。

骨端線(こったんせん)


そして大人になるにつれ骨端線が固くなり、身長が伸びなくなります。

つまり、この骨端線に損傷を与えない程度の筋トレであれば、筋トレをしても身長に影響を与えないと推測できます。

そこで、筋トレが身長に与える影響と、そこからわかる適切な筋トレ強度を紹介します。

筋トレと身長の関係

波大学での研究によると、「骨成長にとっては骨に荷重負荷のかかる運動が効果的であ ることが認識されているが,その一方で,その運動強度によっては骨に負の影響を与えることも示唆されている」とあります。

また、8〜10歳を対象に研究した論文でも

「しっかりと考えられた激しい運動が、幼児の筋骨格の発達に対し、非常に効果的」

という結果もあります。

つまり、運動は身長を伸ばす効果があるが、一方で身長を伸ばすことを抑制することもあり、

全ては、運動の強度次第だと言えます。

成長期に行う筋トレ、運動のメリット・デメリット

メリット


運動とホルモンの関係を調べた研究でも示されている通り、筋トレを行うことで、成長ホルモンが分泌されることがわかっています。
成長ホルモンはその名の通り、身長に関係があるホルモンです。
このホルモンが多く分泌されることで、より背が伸びることが促進されます。

また、水泳などの負荷の小さい運動よりも、スクワットのような運動の方が骨量増加に有効だという研究も出ています。

つまり、筋トレをすることで身長を伸ばす効果がある上、骨量増加により、骨も丈夫になります。

筋トレにより怪我をしてしまうと考える方も多くいますが、重りを使った筋トレにおける怪我は
・重すぎる重量設定
・フォームが悪い
・器具の故障
など、不適切な筋トレをしていたことが原因と研究により明らかになっています。

そのため、しっかりとした管理下で適切な筋トレを行うことで、怪我を防ぐことができます。

また、筋トレにより膝の怪我を防いだという研究も出ています。
正しく筋トレをすることで、怪我を防ぐことができると言えます。

デメリット


週に15〜20マイル(20〜30km)走る選手の骨密度は一般に比べ高いが、それ以上走る選手では骨密度が低下する傾向があることがわかっています。

また、成長期の女子体操選手を対象に身長を調査したところ,運動を行っていない方と比較して身長が低いことがわかっています。

やはり最初に示していたように、過度なトレーニングや運動では、身長などに悪影響があると言えます。

成長期の適切な筋トレ法

成長期でのトレーニングは、1RMの60%以下であるといいとされています。
1RMとは、筋トレをする際に、正しいフォームで一回だけ挙げられる最大重量のことを言います。
つまり、スクワットで1RM70キロだとすると、その人のスクワットの最大重量は70キロで、1RMの60%となると42キロになります。

1RMの60%といってもわかる方は少ないと思いますので、「大体15回位できる重さ」が1RMの60%だと思うといいでしょう。

また成長期の子供の筋トレについて調べた研究では、
1.10〜15回程度の負荷に設定する。
2.15回が簡単にできるようになったら、少し重くする。
3.可能な限りの可動域を使って筋トレをする。
4.持ち上げる時と下げる時どちらも2秒ほどかける。
5.週に2、3日連続しないようにする。
の5つを守ってトレーニングすると良いとあります。

どちらもまとめると、成長期に筋トレをさせる際には、常に10〜15回程度の強すぎない負荷で、週に3日程度にすることが大事だと言えます。

多少の筋トレでは身長に大した影響はない

ここまで多くの論文から、筋トレと身長の関係を述べてきました。
しかし、過度に筋トレをすることで骨に異常が出るようなことがない限り、筋トレをすることによる身長への影響は少ないと考えます。

身長と遺伝の関係を調べた論文によると身長の遺伝率は0.62〜0.90で平均0.73と推定されています。
これは遺伝要因が環境要因よりもはるかに大きいことを表しています。


筋トレや運動による影響よりも、親からの遺伝が身長に大きく影響を与えているということです。

筋トレをすることで身長を伸ばす効果があることは事実ですが、その効果は微々たるものだと言えます。
強度が強く、明らかに骨に異常をきたすような筋トレでない限り、神経質になる必要はないでしょう。

まとめ

明らかに骨に悪そうな筋トレをしない限り、筋トレによる身長への影響は小さいと言えます。
ただ、適切な筋トレであれば身長促進の効果があるため、成長期に筋トレをすることはいいことだと言えます。

筋トレを避ける必要も、筋トレを無理にやる必要もなく、自分がやりたいようにやるのがいいと言えます。
身長が縮みそうだから高重量を避けるのもいいでしょう。
実際に、私は高校生のうちはスクワット、デッドリフトなど垂直方向に大きな負荷がかかる種目を避けていました。

成長期に筋トレをやる方は、強度に気をつけ、
1セット10〜15回程度できる重量を選ぶことがいいでしょう。

中高生で身長をコンプレックスに感じている方は多いです。
大人になった時に後悔しないよう、今できることを思う存分にやりましょう。

参考文献

https://www.google.com/url?sa=t&rct
〇成長期の過度な走運動トレーニングによる骨成長の抑制
に対するタンパク質摂取の効果

https://bjsm.bmj.com/content/52/4/254
〇Positive effects on bone mineralisation and muscular fitness after 10?months of intense school-based physical training for children aged 8 10 years: the FIT FIRST randomised controlled trial

https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-21700661/21700661seika.pdf

https://bjsm.bmj.com/content/44/1/56.short

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15742602/

https://www.collegesportsscholarships.com/strength-training-children.htm

https://libir.josai.ac.jp/il/user_contents/02/G0000284repository/pdf/JOS-KJ00004569848.pdf

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