
ラットプルダウンで「ビハインドネック」をやっている人へそれ、効果は同じ。リスクだけ増えてます。
ジムでよく見るこの光景。
- バーを胸に引く人

- バーを頭の後ろに引く人(ビハインドネック)

あなたはどっちでやってますか?
「背中に効かせるならビハインドネックの方がいい」
そう思っていませんか?
結論から言います。
それ、もう通用しない考え方です。
ビハインドネックは「昔の常識」
昔の筋トレ界では、こんな考え方が主流でした。
可動域が広いほど、筋肥大に向いている
この理屈で
「首の後ろまでバーを下ろす=広背筋がよく伸びる」
と考えられ、ビハインドネックが広まりました。
でも今は、こう考えられています。
問題点①:可動域が広い“ように見える”だけ
ビハインドネックで増えているのは、
- 広背筋の可動域
ではなく - 肩関節と首の可動域
つまり
筋肉ではなく、関節を無理に動かしているだけです。
問題点②:鍛えられる筋肉は同じ
ラットプルダウンで主に使われる筋肉は、
- 広背筋
- 僧帽筋下部
- 菱形筋
- 上腕二頭筋(補助)
これは
胸に引いても、ビハインドネックでも変わりません。
実際、筋電図(EMG)研究でも
「広背筋の活動量に有意差はほぼない」
という結果が多数出ています。
EMG = Electromyography(エレクトロマイオグラフィー)
日本語では 筋電図。
問題点③:ケガのリスクだけが増える

ビハインドネックでは、
- 肩関節を強く外旋・外転
- 首を前に突き出す不自然な姿勢
この状態で負荷をかけるため、
- 肩のインピンジメント
- 腱板損傷
- 首・肩の慢性痛
初心者ほど危険です。
結論を表で整理します
| 項目 | 胸に引く | ビハインドネック |
|---|---|---|
| 広背筋への刺激 | ◎ | ◎ |
| 筋肥大効果 | 同等 | 同等 |
| 再現性 | 高い | 低い |
| ケガのリスク | 低い | 高い |
| 初心者向き | ◎ | ✕ |
じゃあ、なぜ今でもやる人がいるのか?
理由はシンプルです。
- 昔の名残り
- 見た目が「効いてそう」
- 本人が「ストレッチされてる感」を感じる
科学的な優位性ではなく、感覚と慣習です。
本質(ここだけ覚えてください)
- ビハインドネックでしか鍛えられない部位は存在しない
- 効果は同じ、リスクだけ増える
※主に怪我しやすいのは「肩」。次点で「首」です。 - だから、やる理由がない
これが現在の運動科学の結論です。
初心者はどうすればいい?

答えは一択。
バーは胸に引いてください。
- 胸を張る
- 肘を下に引く
- 首は自然な位置
これだけで、背中は十分に発達します。
エビデンス・参考文献
- Schoenfeld, B. J. (2010). The mechanisms of muscle hypertrophy and their application to resistance training.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20847704/ - American College of Sports Medicine
ACSM Position Stand: Progression Models in Resistance Training
https://journals.lww.com/acsm-msse/fulltext/2009/03000/progression_models_in_resistance_training_for.26.aspx - National Strength and Conditioning Association
